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哀しきサラリーマン、逆境に活路を追い求めて

長年転勤が叶わず、自分を最も活かせる仕事になかなかたどりつけないでいる方はいらっしゃいませんか。今の職場でくすぶりつつも、近い将来自分が飛躍できる時をじっと待ち続けている方とそのつらい気持ち、熱い思いを一緒に分かち合いたいと思います。

名著? START LINE 2

英語Iの教科書の構成を思い出していただきたい。最もスペースを割いているのが、文法・構文がぎっしり詰まった読み物であり、英語Iをかつてはよく「リーダー」と呼んでいたのもうなずける。現行の教科書は読み物中心の編集になっているため、こうした教科書を用いて4技能を統合した指導を行うことはかなり難しい。指導できないこともないが、読み物の内容が多岐にわたり難しいのと、題材が高校生にとって必ずしも興味をそそるようなものばかりでないため、「話す・書く」といった自己表現する段階まで生徒の能力を引き上げるにはかなりの困難がある

 
この点、我が著書START LINEでは、読み物の題材を高校生の生活に密着したものや高校生が興味を持ちそうなものに絞っている。こうして、まずは「入口の敷居」を低くすることで、多くの高校生に関心を持ってもらうことができ、しかも一つの題材をもとに「聞く・話す・読む・書く」4つの技能を統合して展開する構成になっているので、それぞれの言語活動を互いに関連し合った形で学習することが可能になる。


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名著? START LINE 1

今回は小生が13年前に自費出版したSTART LINE -4技能統合による自己表現能力の育成-というテキストをご紹介する。当時の学習指導要領(平成元年3月15日改訂;平成6年度から学年進行で実施)には4技能ということばすら使われておらず、代わりに「4領域」という言い方がされていた。ということで、この時代にすでに「4技能統合」という表現を小生が用いていたというのは極めて先駆的なことであったことがおわかりいただけよう。当時は進学校に勤務していて、文部省の検定教科書に嫌気がさしていた時代でもある。当時から4技能統合には人一倍関心があり、是が非でもこれを可能にするテキストを考案したいと国内外のいろんな論文を読みあさり、その結果できあがったのがこのテキストである。「4技能統合」の指導のポイントは、「4技能を関連づけた指導を行う」ということである。この有機的な関連を図った言語活動の指導を行うのにその元になる教材が必要であるが、何を用いるかというと、何とそれは「読み物」なのである。これでは既存の英語Iとさして変わらないではないかと思われるかも知れないが、明らかに違いは存在する。

START_LINE.jpg


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「統合的」>「総合的」

新学習指導要領では「統合的」ということばは少ないが、「総合的」ということばは随所に登場する。確かにこれまでは受験英語にシフトした「(文法訳読を中心とした)変則リーディング」「(センター試験に照準を合わせた)変則リスニング」「(国公立大学2次試験用の)変則ライティング」、そして「(授業開始最初5分間だけの見せかけ)スピーキング」といった、名目上は4技能とはいうものの中身はかなり偏った指導に特化していたことも否めない。そのような現実を直視したからであろうか、文科省としてはまずはこの4技能をとにかく「正規」の指導方法・指導内容に戻したかったという思いが読み取れる。現に、各高校が独自に設定できる「学校設定科目」の説明のところでは、文科省から大学入試対策のみに特化したものは不可と、あたかも大学入試対策を目の敵にでもするかのような発言があった。

小生が今回、物足りないと感じているのは、「統合的」の記載が極端に少ないこと。文科省としては最低限、4技能の指導をバランスよく「真っ当に」やってほしいとのことだろうが、これではまだ文科省が目指す領域まで十分到達していない。やはり、4技能は「統合的な」指導をしてこそ画期的な効果がある。文科省としても、本当はこの段階までやってほしいというのが本音であろうが、現実がまだ真っ当に「総合的な」指導すらできていないものだから、ややトーンダウンした感じになったものと思われる。

「統合的な」指導に関しては、解説の何箇所かに控え目に記載があるので、それを紹介して終わりたい。

特定の技能に偏ることなく、4技能を総合的に育成するとともに、4技能のいくつかを組み合わせて統合的な授業を行うことが重要である」(コミュニケーション英語基礎)

4技能をバランスよく指導することとされたことなどを踏まえながら、4技能の有機的な関連を図った言語活動の指導を重視する」(指導計画の作成に当たっての配慮事項)

四つの領域の言語活動を有機的に関連付けつつ総合的に指導する」(総合英語)

「聞くこと」、「話すこと」、「読むこと」及び「書くこと」をそれぞれ別々に扱うのではなく、聞いたことや読んだことを踏まえた上で話したり書いたりするといった4技能を結びつけた言語活動を通してコミュニケーション能力を育成するように工夫しなければならない」(総合英語)

4技能を統合して指導するというのは、まさにこういうことである。


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4技能「総合」と「統合」の違い

今回改定された学習指導要領の解説の中には現行の学習指導要領のものと比べ、やたら「4技能」ということばが登場する。これまでも4技能については言及されていたが、新しい指導要領ほどではなかった。今回、こうして文部科学省が「4技能」を多用する背景には、現行の学習指導要領では徹底できなかった「4技能を総合的に育成する」ことへの文科省の強い意気込みがあるように思われる。

ところで、4技能の指導に関しては「総合的」と「統合的」という2つの言い方がされているが、この違いについて文科省から次のように説明があった。高等学校学習指導要領解説 外国語編 総説 「改訂の趣旨」のところに出てくる。

「聞くこと」、「話すこと」、「読むこと」及び「書くこと」の4技能の総合的な指導を通して、これらの4技能を統合的に活用できるコミュニケーション能力を育成する」

文科省の説明によると、「総合的」というのは4技能をバランスよく指導することということで、また「統合的」というのは2つ以上の技能を関連づけ指導することという意味だそうだ。

この両者の違いを理解いただけるだろうか。「総合的」は4技能をとにかくバランスよく指導するということなので、「それぞれの技能を他の技能とは関連づけなしに単独の技能として教える」ことが可能であり、一方、「統合的」は「2つ以上、可能であれば4つすべての技能をそれぞれ関連づけて教える」というように解釈できる。


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コミュニケーション英語 I・IIの詳細

コミュニケーション英語Iにおいては次のような言語活動を英語で行う。

ア 事物に関する紹介や対話などを聞いて、情報や考えなどを理解したり、概要や要点をとらえたりする。[聞く]

イ 説明や物語などを読んで、情報や考えなどを理解したり、概要や要点をとらえたりする。また、聞き手に伝わるように音読する。[読む]

《文科省の説明》「概要や要点をとらえる」というのは、詳細理解や文法訳読ではない。

ウ 聞いたり読んだりしたこと、学んだことや経験したことに基づき、情報や考えなどについて、話し合ったり意見の交換をしたりする。[話す]

エ 聞いたり読んだりしたこと、学んだことや経験したことに基づき、情報や考えなどについて、簡潔に書く。[書く]

《文科省の説明》「簡潔に書く」というのは、一つのパラグラフまたは数行のまとまりのある英文を書くということ。

コミュニケーション英語IIにおいては次のような言語活動を英語で行う。

ア 事物に関する紹介や報告、対話や討論などを聞いて、情報や考えなどを理解したり、概要や要点をとらえたりする。[聞く]

イ 説明、評論、物語、随筆などについて、速読したり精読したりするなど目的に応じた読み方をする。また、聞き手に伝わるように音読や暗唱を行う。[読む]

《文科省の説明》「精読」というのは、英文和訳ではなく英語を英語で理解するということ。

ウ 聞いたり読んだりしたこと、学んだことや経験したことに基づき、情報や考えなどについて、話し合うなどして結論をまとめる。[話す]

エ 聞いたり読んだりしたこと、学んだことや経験したことに基づき、情報や考えなどについて、まとまりのある文章を書く。[書く]

《文科省の説明》「まとまりのある文章」とは、パラグラフ2つ程度。


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コミュニケーション英語Iの矛盾

新教育課程では現行の英語Iに相当する「コミュニケーション英語I」が基本的に高等学校で最初に履修する科目となり、「すべての生徒に履修させる必履修科目」になる。それだけに、英語Iとどのような違いがあるのか気になるところだが、今回の説明会に参加して表記内容が矛盾するとも受け取れる箇所を発見した。それはまずはコミュニケーション英語Iの目標。

「英語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成するとともに、情報や考えなどを的確に理解したり適切に伝えたりする基礎的な能力を養う。」

説明会では、この中の「基礎的な能力を養う」については、『この科目が中学校における「英語」や高等学校における「コミュニケーション英語基礎」(一部の高等学校で履修)の学習を基礎に、比較的平易な内容を学習させ、高等学校における英語の学習の基礎を培うことをねらいとしている』との説明があった。今後本格的にコミュニケーションを主体とした授業を行うことになると、現行の英語Iの教科書に見られるような題材やレベル、本文の長さでは生徒はコミュニケーションがやりづらい。ここで説明されたことは至極当然のことであり、この方針に沿って是非とも教科書の編集にあたっていただきたい。

しかし、文法事項の扱いについては学習指導要領の中に、次に掲げる『すべての事項を適切に取り扱うものとする』との記述がある。

そのすべての事項とは、(ア)不定詞の用法 (イ)関係代名詞の用法 (ウ)関係副詞の用法 (エ)助動詞の用法 (オ)代名詞のうち、itが名詞用法の句及び節を指すもの (カ)動詞の時制など (キ)仮定法 (ク)分詞構文

 このうち、文法が割と複雑でそのため運用が難しいとされる「仮定法」と「分詞構文」は現行では英語IIの学習内容であるが、新課程ではコミュニケーション英語Iですべての文法事項を扱うことになるため、この科目の教科書の内容は「平易な内容にとどまらず、ある程度基礎を逸脱した、これまでよりも文法事項が多く詰まったややレベルの高い構成」になることが予想される。


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授業は英語で行う

今回の教育課程の改定で、学習指導要領の中に「授業は英語で行う」ということが盛り込まれたが、実は小生、かつて進学校に勤務していた頃は授業中全部ではないにしても、かなりの部分を英語でやったことがある。最初から最後まで全部英語で授業やるというのであればたいへんなことだし、日本のように英語が外国語となっている(English as a second language; ESL)国においては、単語の意味や文法の解釈、さらには本文の細部の理解などに母国語を介在させたほうが都合が良い点がかなりあるので、実際に行う際には「主として英語を多く使用する」と理解したほうが良いかもしれない。この点、文部科学省も今回の新教育課程の説明会では、「授業のすべてを必ず英語で行わなければならないということを意味するものではない。英語による言語活動を行うことが授業の中心となっていれば、必要に応じて、日本語を交えて授業を行うことも考えられるものである。」と説明している。要するに、これまで授業中全くあるいはほとんど英語を使って授業をしてこなかった教師も、これからは「授業中に英語を使うことを意識して、まずはできるだけ使うように授業方法を改め、その上で今後は『英語による言語活動を授業の中心に据える』ことができるように徐々に改善していく」ということではないかと思う。このことを改定前の現行の教科書を使って行おうとすると、教科書のつくりが本文中心でコミュニケーションを行える構成になっていないので難しい。現在教科書会社が新教育課程に沿って教科書を作成中で、来年あたり白表紙の見本ができあがると思われるので、その構成を参考にして英語を使った授業のシミュレーションを構築していけばよいかと思う。

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新教育課程

今週は県内各地で高等学校の新教育課程の説明会がたけなわである。高等学校の場合、平成25年度から年次進行で実施に移されるが、外国語(英語)の大きな目玉は何と言っても「授業は英語で行うことを基本とする」という文言が学習指導要領の中にはっきりと明記されたことだろう。これまで文部科学省はこのような指導法が行われることを切に願ってきたが、教師のバイブルとも言われる学習指導要領の中にはっきりと明記することまでしてこなかった。しかし、これまで長い間、このような指導法への教師の自発的な方向転換を期待してきたものの一向に改善の兆しが見えず、ついに「授業は英語で行う」という伝家の宝刀を抜いた。一方では医師不足解消のため、医学部への進学者を増やす対策の一環として、県教委が音頭を取って予備校の講師を招いて受験英語を助長するかのような講習を行っている。ここに来て、文部科学省と県教委との間には、少なくともこの外国語(英語)教育に関してかなりの温度差があるように感じられる。あと3年半後に迫った新教育課程の実施までに、県教委がこれまでの英語教育の進め方に対してどのように「軌道修正」を加えるか今後の動きを注視したい。

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